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開港記念行事

顕彰者一覧(儒学史学)

松浦東渓

まつうら とうけい(1752~1820)

松浦東渓(名陶、通称文平、号競舟亭)は、長崎の団家に生まれたが、唐人番小野安右衛門の養子となり、後に松浦に改姓した。松浦家は、正徳元年(1711)以来、8代にわたって唐人番を勤め、東渓も17年間、同役を勤めた。かたわら吉村()(さい)について詩文を、来舶清人費漢源について南画を修めた。著書に『外国集覧』『競舟亭見聞集』などがあるが、なかでも『長崎古今集覧』(14巻)は、長崎に関する百科事典で、約30年の歳月をかけて文化8年(1811)完成した。墓は小田の原(中新町)の松浦家墓地にある。

饒田謙蔵

にぎた けんぞう(1772~1833)

饒田謙蔵(名()()、号実斎)は、熊野()(さい)の子として長崎に生まれる。後に饒田と改姓。文化14年(1817)以降、長崎聖堂の助教を勤めた。著書に『天柱録』『天畴耘筆』『学論』などがあるが、なかでも『長崎名勝図絵』は、長崎奉行筒井和泉守政憲の命により野口文龍の協力のもと著述、打橋竹雲の挿絵を加えたもので、昭和6年(1931)長崎史談会から刊行された。